インタビュー

元電通マンと語る ノベルティ の本質的な意味とは!?

 

広告の限界と、 ノベルティ の可能性

 

吉田:マーケティング全体にデジタル化が進んで、事業会社も広告会社も顧客からの反応ファーストになってきている。このKPIが求められる大きな流れは今後も進むんだろうね。そういった中で、tetoteが取り組むノベルティ事業は、ドコを目指してるの?

 

ミウラ:僕らのノベルティが提供している「ギフトを贈る行為」って、KPI至上主義から、少し切り離されているんです。顧客に何かノベルティを渡すというのはマーケティング予算でありながらも、デジタル広告ほどのKPIを問われない…つまり、ちょっと聖域にいる存在なのかなと。

tetote三浦 ノベルティトーク

ミウラ:それは結果が見えづらいからなのかもしれませんが、人類の本質としてギフトには見返りを求められない可能性が潜んでいるのではないか?と…言いたいこと伝わってますか?(笑)

 

吉田:うん、なんとなくわかるよ(笑)。ミウラ君が言うように確かにギフトというものの本質的な価値はあると思う。でも実際に、ノベルティをつくっていてお客さんは具体的な効果を求めてこないの?

 

ミウラ:ノベルティの単価の感覚値、「だいたい500円で1000円で2000円で」とかはあるんですが、その単価で顧客を何人獲得したい、みたいな話は不思議と始まらないんですよ。

 

吉田:なるほどね。既存顧客に届けるのと、新規顧客を獲得するという構造の違いもあるかもね。そもそもギフトを贈る行為でそういう利益を求めるのも少し野暮だよね。

ギフトを贈る写真

ミウラ:そうなんです、ノベルティやギフトを贈る行為は、意外と利他的な側面がちゃんと残ってるんです。企業のマーケティング活動はほぼKPI至上主義です。この流れは不可逆的だと思いますが、ギフトは唯一、踏みとどまれる可能性がある。

 

吉田:うん、面白いんじゃないかな。企業が発信するブランドのコピーって言わば“押しつけ”じゃない?自分達がメディアに載せて広告として発信するものだから。でも、ノベルティに載せてブランドを伝えるという手法があるよね。

キミが10年くらいtakibiで作っていたマクロミルさんのノベルティはそういうモノだったと思うよね。「好意」だし、そこに「モノ」があるから心が開かれるでしょう。そこに上手く「ブランド」を伝えたら、同じコピーでも、伝わり方が全く違ったものになるよね。

マクロミル ノベルティ 写真
インターネット調査会社 マクロミルさんのブランディングとして作られたノベルティ

ミウラ:「広告」が生活者に信じられなくなっている時代ですから、ブランドを広告に載せて伝えるのはより難しくなる。より純粋なギフトとして「ノベルティ」をメディアとして使うと、もっとストレートに届く。そんな印象があるんですよね。

 

吉田:そう。広告の規制もどんどん厳しくなるだけじゃない。個人の声がどんどん大きくなって、クレーマーも強くなっているから、広告でチャレンジすることが難しくなっているよね。広告の限界かもしれないね。

 

ノベルティ を贈れば、いつか還ってくる

 

ミウラ:以前ノベルティを作っていただいたマーケターの人が顧客にtetoteのノベルティを送ったら、感謝の手紙をもらったんだそうです。「感謝の言葉」がお客さんから返ってくるなんて、そもそもマーケターとして初めてだったと。

株式会社ドクターズプライム ボディバーム
お客様から「感謝の手紙」が返ってきたノベルティ

ミウラ:ビジネスのコミュニケーションもデジタル化して、リードを獲得するために数値から顧客の感情を読み取る仕事です。機械的に感じるのですが、彼の話を聞いて、ノベルティをきっかけにマーケターが感情を取り戻したような気がしてすごく嬉しかったんです(笑)

 

吉田:素晴らしいね。特にBtoB企業において、ノベルティはお得意さんに対しての価値あるコミュニケーションを生むと僕も思う。デジタルには出来ない、アナログだからこそ、エモーショナルに効くんじゃないか、という気がするよね。

 

ミウラ:tetoteのお客様もBtoB企業が多いです。ある企業は、デジタルの時代に加え、コロナ禍で実際に会えないからこそ、営業マンの個性をノベルティで伝えたいとおっしゃっていました。他にも、受け取り側が喜ぶノベルティを作り続けることが、会社のブランディングにつながるというお話も、まさに提供したいことだったので非常に嬉しかったですね。

 

吉田:いい話だね。数字に表れにくいけどギフトは感情を動かすことはできる。営業のツールや、記憶のフックになるような役割を担って、長期的に見たら、セールスにも寄与できる。だからブランディングと役割が近いね。

 

ミウラ:思い切った提案ですが、広告予算の99%は利益を追求する中で、残り1%くらいは見返りをちょっと手放して、「優しい広告」としてノベルティを贈りませんか?ということを訴求したいんです。

 

吉田:面白いと思うよ、まあ顧客満足度を高めるとかは今までにもあるけど、さらに進んでCSRとかに近いあり方かもしれないね。

 

ミウラ:もちろん純粋に見返りを求めないのは難しいのですが、ギフトには等価交換ではない贈与交換の側面もあります。等価交換ベースでのコミュニケーションを企業の担当者は行っています。それは貸し借りがなくなるのでスッキリするんですよね。

ミウラ:しかし、ギフトを贈る行為を「贈与交換」として捉えると片方に「借り」ができる。いつか返って来ればよい、という想いをベースにした顧客との関係性は、一つ深いものになるのではないかと。

吉田:前に話した僕の友達の社長さんも、毎年お得意さんにとても良いものを贈っているんだよね。彼自身が文房具マニアということもあって、素敵な皮の筆箱だったり、日本の色の色鉛筆だったり。彼自身が本当に使いたいものを選んで何百人へノベルティグッズを贈っている。

ミウラ:ああ、見返りを求めてなくてたまらなく良い話ですね・・・(笑)

 

吉田それを通じて、世界観を共有して、継続性を持つことで、それが会社のアイデンティティになっているんだよね。ギフトやノベルティ自体では広告効果を狙ってないけど、遠まわりにファンをつくって還ってくるかもしれない。それは、君がよく言う贈与の流れに近いんじゃないかな。

 

ミウラ:はい、その方のような「見返りを求めないアクション」を受容するには、KPI至上主義では「売上に直結しない」ので難しいんですよね。ステークホルダーへ還元する企業の在り方として、無駄なことはもちろん削られて然るべきなのかもしれない。

tetoteミウラ写真

ミウラ:ただ企業側が「豊かな関係性を生むため」にギフトを顧客へ贈ることは、数値化されないけどゆっくり還ってくるはずなんです。実は「もらう側」だけでなく「贈る側」も豊かになれる側面がある。tetoteのつくるオリジナルの企業ノベルティや企業ギフトがそのコミュニケーションに介在している未来を妄想しているんです。

 

吉田:なるほど、それを「優しい広告」と呼んでるんだね。「ゆっくりな広告」「おそい広告」でもいいかもね(笑)

 

ミウラ:吉田さん、色々とご相談にのっていただきありがとうございます。かつての魅力的なノベルティの話も面白く、また現代のノベルティに足りないものも整理されました!

 

吉田:楽しかったね。また遊びにきて。tetoteの成長を楽しみにしています。


 

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