【 ノベルティ 事例 】SaaSビジネスこそ”企業ギフト”でコミュニケーションを
「救急車のたらい回しがゼロになる世界」を実現するというビジョンを掲げ、医師のアルバイト求人情報サービスを運営する株式会社ドクターズプライム。創業者であり医師でもある田真茂氏が、市中病院での救急当直の現場で救急車が断られるという課題に直面したことから、救急医療に特化。病院と救急医のマッチングサービス「断らない医師募集サービス Dr.ʼs Prime」を2017年にスタート。サービス開始以来、病院、医師ともに登録数も増え、事業はスケールし続けています。
これまでのマーケティング施策はデジタル中心だったが、業界の特性を鑑み、オフラインでの新規顧客獲得施策を行うことに。今回は、ボディバームに手紙を添えて各病院に ” 企業ギフト ”を作成・送付。すると、意外な反応もあったそうです。この施策について、tetote代表・三浦が、株式会社ドクターズプライム マーケティング部・仲谷さんに話をお伺いしました。
人材と医療が循環するサービス・ドクターズプライム
ミウラ:この度は企業ギフトの制作、ありがとうございました!本日は事例としてどのようにギフトを使用されたかをお伺いしたいと思います。早速ですが御社の事業について教えてください。
仲谷:定期やスポットで入る救急医のアルバイト人材派遣サービスです。救急医を派遣することで応需率が上がり、救急の売上があがることです。売上などの経営に関わる部分もあるので、人材派遣だけではなく、病院の経営に関わるコンサルティングの要素も入ってきます。
ミウラ:医師の派遣サービスはありますが、救急医療に絞っているところが他社とは異なるビジネスモデルですよね。
仲谷:はい、他社にもどうやってその仕組みを作ったのかとよく聞かれます。派遣した医師が救急車を受けいれると病院の売上が向上します。加えて、医師の給与も競合他社よりも高い設定をしていて、医師にインセンティブという形で還元している。そして、勤務終了後に病院も医師もお互いに評価し合えるシステムも枠組みに組み込んでいます。質を担保しつつ、お金も循環するシステムをSaaSで構築・運用しているんです。
株式会社tetote ミウラ
ミウラ:御社の共同創業者である高橋さんがさまざまな製品開発に携わっていた経歴をお持ちですし、開発チームが優秀だからこそできることですね。
仲谷:そうですね。医師の属性に合わせて案件のレコメンドをするアルゴリズムも構築しているので、マッチングシステムのマッチ率が高いんです。他社は電話をかけて属性などを医師に確認するところを、弊社は全部自動でやっている。合理性をつないでいるような感じですね。
”企業ギフト”は営業担当の代わりになる
ミウラ:今回は、WEB検索からご相談をいただきました。どういう課題意識があったんでしょうか?
仲谷:弊社でも新規顧客獲得のためにさまざまなデジタル施策を行っていますが、事業スケールのスピードを考慮するとまだ課題がありました。医療業界は、まだまだデジタル化は進んでいません。オフラインの施策をやった方がいいと考えたんです。病院では手紙が届いたらすべて開けて見る、という話は聞いていたので、オフライン施策の重要性は感じていました。
ミウラ:コロナ禍で手指の消毒が日常化しています。その流れも考慮し、乾燥をケアできるボディバームを制作して、2021年3月にギフトを発送しました。反応はいかがでしたか?
仲谷:まだそれほど時間が経っていないのですが、問い合わせはいただいています。届いたであろう頃合いを見計らって架電する流れをつくって、アポイントメントに繋がったりしています。 実施してみて一つ気づきとしてあるのは、”企業ギフト”を届けたというフックがあることの重要性です。電話だと担当者までつながらないこともあるのですが、ギフトを送付したという前提があるので反応は悪くなく話しが繋がりやすいです。そういった効果も目に見えてきています。
ミウラ:そのトークスクリプトはいいですね。訴求内容を絞ってキャンペーンの訴求をするなど、まだやり方はありそうですね。
仲谷:はい。あと意外な反応としては、「ありがとうございました。職員みんなで使わせていただきました」という手紙をいただいたんです。
ミウラ:この反応は面白いですね。デジタル広告のコミュニケーションで、エンドユーザーから感謝の手紙をもらえることは、おそらく不可能かと思います。アナログなギフトだからこそ、人のココロを動かせる側面がある。
仲谷:今回の施策で、確実に手元に届いているという実感が湧きました。わざわざ時間と発送代をかけて手紙を送ってくださる方もいる。まだ数字的に大きな成果が出ているわけではないのですが、僕自身もなんだかいいな、やってよかったなって思いますよ。
ミウラ:結果だけではなく、マーケターが楽しんだり、お客様から感謝をいただけてよかったと思えるのは大切ですよね。マーケティング活動は、どんなに結果が良くても数%の効果が一般的で、つまりエンドユーザーの9割以上にとってそのマーケターが起こすアクションは邪魔な存在とも取れるわけです。”企業ギフト”を届けることは、「製品サービスを売るため」のコミュニケーションとは少し違う魅力がありますよね。
仲谷:今後、特にSaaSのプラットフォームは乱立してくるので、企業間の関係性が深まらないと、すぐに乗り換えられる可能性もあります。企業ギフトはSaaSのデジタルマーケティングを中心にしたコミュニケーションに欠けがちな人間味というか…従来の営業担当者のような存在になると思うんです。予算の5%でも良いので、企業ギフトをデジタルマーケティングのループに入れ込むと、違う化学反応が起きるのではないかと。
確かに、今までぼんやりとしていた顧客リストに、なんとなくの手触りが加わったような、お客様との関係性を一歩前進できた感覚があります。今後もお客様との良い関係性を作っていけたらいいなと思います。
ミウラ:オフライン施策は、マーケターがコールやトークスクリプトを考えながら進めたら、まだまだ可能性を感じます。またなにかお手伝いさせていただければうれしいです。本日はありがとうございました。
時代や業界に合わせたメッセージと手法が大切ですね。また情報交換もさせてください。ありがとうございました。
〈profile〉
医師でもある代表・田真茂氏が、市中病院での救急当直の現場で救急車が断られるという課題に直面。断らない救急医療を実現するという想いから、共同創業者である高橋京輔氏とともに2017年に創業。「断らない医師募集サービス Dr.ʼs Prime」を開始。事業を急速に拡大させている。
その他インタビュー記事はこちらからご覧ください。
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