コロナ禍におけるBtoBセールスの展開がなかなか難しいという声が多くありました。「対面コミュニケーション」ができなくなり、その代替えがない状態。この課題感は今後もある程度は続くことが予想されます。企業ノベルティ をマーケティングツールとして検討する意味とは?という内容になっています。
※こちらの記事は2020年に書かれたものをベースに構成しています
※事例は、takibi 在籍時に制作しました。
デジタルの補完として、アナログを使ってみる
現在、BtoBビジネスの見込み客であるリードを獲得する術としてもっとも有効と考えられていたイベントやセミナーは軒並み中止や延期、規模を縮小する流れはまだおさまりません。皆さん、デジタルでのコミュニケーションが基本となっているのではないでしょうか。
新規、既存の顧客リストを持っているのがBtoBの強み。コミュニケーションのきっかけを作りたい、エンゲージメントを高めたいというケースで、アナログの企業ギフトを発送してみては?というのが反応が見込める分野になると思います。
事例:ニューノーマル文脈での企業ギフト
こちらはドクターズプライムさんの事例です。「救急車のたらい回しがゼロになる世界」を実現することがミッションの企業。病院に対して、緊急対応のできる救急医を紹介するサービスを行っています。
まだまだデジタルよりもアナログのコミュニケーションが多い医療業界。関係者に送るDMと言うことで、発送をベースにした設計をしています。
こちらの企業ギフトはボディーバームです。手指の消毒が当たり前になったニューノーマルの暮らしに、乾燥を補うためのアイテム。医療従事者の方はなおさら、消毒の頻度が多いことが想定されますので、その潜在ニーズに響くようなメッセージも添えています。企業ロゴを添えたデザインで、持ち歩いてもらえることを目指しています。
封筒のビジュアルからギフトが入っていること、また何も見ずに捨てられないよう、大切な商品が入っていると言うことを伝えています。こちらとパンフレットを同梱して発送しています。
企業ギフトの魅力はなにか?DMに価値を増やして発送できるということです。ただのDMでは開封率も低く、そのままゴミ箱やシュレッダー行きもありえます。しかしアイテムが中に入ってあることが記載されていて、厚みがあったり、その中身が見えていたらどうでしょう!?人間の心理として、まず開封せざるを得ない状況を生み出せると考えています。
※こちらの発送までのセットプランは、ブラノベ!(2021年4月頃リリース予定)のベータ版として製作しました。
事例:ブランディングの側面も加えた ノベルティ 発送
ネットリサーチ(インターネット調査)国内No.1であり、最新のデータ&テクノロジーを活用して顧客企業のマーケティングを支援するマクロミルさんは、業界最大手で20年近く続く会社ですので、顧客リストも多いのが特徴。セールスパーソンが手持ちで配ることもありますが、対象人数が多すぎることもあり、制作数の半分以上は発送されています。
20周年記念のポンチョ。「BORDERLESS」をコンセプトに、従来のリサーチ事業を超えた様々な展開を行っているイメージを伝える企業ギフトが完成しました
2019年のテーマは宇宙食。「平成」が終わり、新しい元号へ切り替わる節目のタイミングでもあり、「未来」に向かってお客様のビジネスをより前進させる存在となりたいというメッセージを込めました。
2018年は当時メディアなどで話題になっていた御朱印帳を企業ギフトに。連動してセールスパーソンがパワースポットを紹介するwebサイトもUP。全日本DM大賞入賞しました。
サイトに事例を掲載していますが、マクロミルさんは、このように既存顧客に対してのアプローチを欠かさずに送っています。その時々に伝えたいコンセプトで全体の世界観を構成しています。
発送の観点から見ると、全て大きさはA4サイズ以内、厚みは2cm以内を目指しています。アイテムを着想する時点で、発送コストを抑える意識的な作り込みを行っています。
【提案】BtoBセールスを補完するマーケティングツールとしての企業 ノベルティ を。
前者の事例は、プロモーション的です。顧客の認知獲得、エンゲージメントを高めるという側面。後者の事例は、もちろんプロモーションの要素もありつつ、ブランディング的な側面が主な狙いとなります。お年賀や暑中見舞いなどの時候の挨拶や、周年事業などのタイミングで発送しています。
これからの時代においては、オンラインミーティングがコミュニケーションの選択肢の一つとなります。BtoBのセールスは容易にクライアントのところへ訪問することが難しくなっていく空気は、以前より高まっていくでしょう。
また、SaaSのビジネスモデルに変わっていくと、オンプレミスとは違い、セールスと顧客との結びつきも薄まっていきます。かつてはセールスが「あと一押しで受注できそう!」と攻めたり「これ契約解除されるかもヤバイな」と守りの対応をしたり。タイミングに合わせてコミュニケーションを調整できましたが、それは難しくなってきます。
「お客様とマクロミルとのお付き合いの歴史の中で、ノベルティが重要な役割を果たしているんですよね。例えば営業が代わるケースがあり、人に依存しがちなBtoB営業だと、ゼロから関係性を構築しないといけませんが、ノベルティが届き続けることで関係が途切れず、緩やかに繋がっている感覚もあるのかなと。」参考:マクロミルの企業ギフトをふりかえってみました
なので、オンラインとオフラインの掛け合わせをうまく展開する。手薄となりがちなアナログの側面で、企業ギフトを検討するのはいかがでしょうか。ざっくりいうと、上記の引用のようにセールスパーソンの代わりにタイミングよく届き、顧客との関係性をつなぎ止める補助ツールとしての企業ギフトを作ってみませんか?ということです。
人のココロを動かす体験を、企業ギフトにこめよう
あらためて、コロナ前は「人と人との対面コミュニケーションが大きな力を持っていた/そこにセールスが依存する側面があった」ことが感じられます。人間同士のコミュニケーションがデジタルに代替えされる時、対面セールスは減っていくかと予想されます。
ですが、100%人がデジタルに置き換わるのかというと、デジタル技術が発展したとしても、人間の心理として全て切り替わるには、なかなか難しいとは思います。その「デジタルでは補えない数%の人間的な何か」を埋めるにはどうすれば良いか?
手元に残る、意味性が宿る、贈るという行為。他の広告物に比べ、従来のノベルティの枠を超えた企業ギフトには、五感を使う体験が盛り込まれています。顧客体験を大きく変えることができるのでは?と考えています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
従来のノベルティを超えた”企業ギフト”を、マーケティングの武器に。企業ギフトを使ったリード獲得やナーチャリング、ブランディング戦略で御社のファンを増やしましょう。
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